網膜中心動脈閉塞症

網膜中心動脈閉塞症:網膜中心動脈の位置

網膜に酸素や栄養を送り込んでいる網膜中心動脈がなんらかの原因で詰まり、網膜の細胞への血液が途絶えてしまう網膜中心動脈閉塞症について。

網膜中心動脈閉塞症について

網膜中心動脈閉塞症とは

網膜に酸素や栄養を送り込んでいるのが網膜中心動脈です。
その動脈がさまざまな原因で詰まり網膜の細胞への血液が途絶えてしまう病気です。

血液が途絶えると間もなくその箇所から先の細胞は死んでしまいます。
血液が途絶えることで起きる病気としては心筋梗塞や脳梗塞が知られていますが網膜がこれらの病気と同じような状態になるのが網膜中心動脈閉塞症です。
網膜の細胞は光を感知できなくなり視力は矯正視力で0.1以下まで低下します。

症状

症状としては突然視界が真っ暗になり何も見えなくなります。しかし眼の痛みはありません。
なおほとんどの場合片方の眼に起こることが多いです。
この病気は眼科での緊急疾患の一つです。もっとも早急な治療が求められます。

網膜中心動脈の位置

検査

検査では、散瞳薬(瞳孔を大きくする目薬)を点眼したうえで眼底検査を行います。
網膜中心動脈に閉塞が起こっていると網膜の色がしろく濁って動脈が細くなっています。

治療

治療としては一刻も血液を回復させる為に早期には眼球マッサージを行います。
並行して血液溶解薬や網膜循環改善薬(カリジノゲナーゼ)などを使用します。

更に眼内の圧力を低くして網脈動脈の血液を増やすために角膜(黒目)のふちを小さく切開して眼球内の水を抜き取ることもあります。

軽度の閉塞ならば視力は除々に回復はしてきますが最終的にどの視力になるかは発症時の血管の閉塞の程度と発症から治療開始までに要した時間で左右します。