鼻涙管閉塞

鼻涙管閉塞:鼻涙管の位置

鼻涙管閉塞は涙嚢から鼻涙管にかけての涙道(涙の通り道)が閉塞することでおこる疾患で、常に眼脂が出る・涙が出る・潤んでしまうといった症状があります。

鼻涙管閉塞について

鼻涙管閉塞とは

涙器

涙は上眼瞼にある涙腺より分泌され、眼の表面を流れて角膜・結膜を潤します。
その後、涙点という小さな穴を通り、涙小管、涙嚢、鼻涙管、下鼻道を経て排出されます。

この涙嚢から鼻涙管にかけての涙道(涙の通り道)が閉塞する疾患を鼻涙管閉塞といいます。

鼻涙管閉塞の症状

鼻涙管閉塞になると片眼または両眼から常に眼脂が出る・涙が出る・潤んでしまうといった症状がでます。

鼻涙管閉塞の原因

鼻涙管閉塞には先天性鼻涙管閉塞と後天性鼻涙管閉塞があります。

先天性鼻涙管閉塞

先天性鼻涙管閉塞は、鼻涙管と下鼻管が開通していない状態で出生することが原因で起こります。
通常は胎生8カ月ごろに鼻涙管と下鼻管は開通しますが、新生児の5~30%は開通しない状態で出生します。

涙の流れ道を失ってしまうことで細菌感染し、新生児涙嚢炎を引き起こす原因になる可能性があります。

後天性鼻涙管閉塞

後天性鼻涙管閉塞は壮年期以降の女性に多くみられます。その原因の一つとしてもともと女性は涙道が狭いことが考えられます。

その他、鼻の病気(鼻炎、蓄膿症等)が原因となることもあります。
慢性涙嚢炎を引き起こす原因になる可能性があります。

鼻涙管閉塞の治療

先天性鼻涙管閉塞

先天性鼻涙管閉塞の治療では、症状が軽度の場合は抗菌薬の点眼と涙嚢部マッサージを行い、自然に開通するまで様子をみます。

ひとこと

抗菌薬の点眼と涙嚢部マッサージでも自然に開通しない場合は、涙道ブジーを行います。
涙道ブジーとは細い針金のようなものを鼻涙管に通して涙道をふさいでいる膜を破り、鼻涙管を開通させる手術です。

後天性鼻涙管閉塞

後天性鼻涙管閉塞の治療は先天性のものとは異なり、涙道ブジーだけではまたすぐに鼻涙管が閉塞してしまう為、

  • 細くて柔らかいシリコン性のチューブを上・下涙点から鼻涙管に挿入して鼻涙管内腔を確保して、1カ月ほどそのまま留置しておく、シリコーンチューブ留置術や、
  • 閉塞した状態の鼻涙管はそのままにしておき、鼻骨をけずって涙嚢と鼻腔を直接つなぐ、涙嚢鼻腔吻合術

が必要になります。

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