眼に光が当たっていないのに関わらず、光の点滅を感じたり、暗い部屋で突然稲妻のような光が見える症状のことを光視症といいます。
光視症について
光視症とは
光視症とは、眼に光が当たっていないのに関わらず、キラキラ・チカチカとした光の点滅を感じたり、暗い部屋で突然稲妻のような光が見える症状のことをいいます。これは眼の中にある硝子体の動きにより、網膜が刺激を受けることで発生する症状です。
光視症の原因
光視症は飛蚊症と同じく網膜剥離などが原因で起こる症状の一つですが、主に加齢と共に生じる後部硝子体剥離に併発して起こることが多いとされています。
網膜と硝子体の間に強い癒着がある場合、その部位はすぐに剥がれません。その為、視線を動かすたびに眼の中の硝子体が揺れ、網膜が引っ張られます。このとき網膜が刺激されて実際にはない光を感じるのです。
網膜と硝子体の癒着がとれれば光は見えなくなりますが、癒着が長く残ると、光視症が数週間から数年間継続してしまうこともあります。
また脳の血管の病気、過労や睡眠不足などが原因で光視症が起こる事もあります。
頭をぶつけた時などに視野の中に火花が見え、目の前が明るくなったという経験をした方がいると思いますが、これはぶつかった衝撃が網膜の視細胞を刺激し、それを光として捉えた為に起こる現象になります。これも光視症の一つと考えられています。
光視症の検査
視力検査や眼底検査※を行います。
※眼底検査とは
散瞳薬を用いて瞳孔を広げ、瞳孔から眼球の奥の状態を調べる検査です。
光視症の治療方法
眼底検査の結果、状態が生理的な光視症であれば定期的に眼底検査をして経過をみますが、網膜裂孔や網膜剥離が認められると、レーザー治療や手術を検討する場合もあります。
光視症は必ずしも網膜剥離や網膜裂孔の前兆としての症状とはいえませんが、光視症と思われるような症状が続くようであれば早めに眼科医師の診察を受けることをお薦めします。