動眼神経麻痺

眼の周りある、内直筋・上直筋・下直筋・下斜筋・上眼瞼挙筋・瞳孔括約筋を動かす神経を動眼神経と言い、その神経が何らかの原因で麻痺し、動かなくなる状態を動眼神経麻痺と言います。

動眼神経麻痺について

動眼神経麻痺とは

眼の周りにはたくさんの筋肉があり、内直筋・上直筋・下直筋・下斜筋・上眼瞼挙筋・瞳孔括約筋を動かす神経を動眼神経と言い、その動眼神経が何らかの原因で麻痺し、動かなくなる状態を動眼神経麻痺と言います。

各筋肉の説明は下記となります。

内直筋
眼を内側に動かす筋肉
上直筋
眼を上方に動かす筋肉
下直筋
眼を下方に動かす筋肉
下斜筋
眼を上方に動かす筋肉
上眼瞼挙筋
瞼を動かす筋肉
瞳孔括約筋
瞳孔を縮める筋肉

動眼神経麻痺の症状

外斜視になり複視を訴えます。上下直筋の麻痺の程度にもよりますが上下斜視を示す場合もあり、外転以外の全方向への眼球運動制限が見られます。
中には眼瞼下垂や散瞳が見られることもあります。

左眼動眼神経麻痺の例

左眼動眼神経麻痺の例

左眼動眼神経麻痺の場合には、上の図のように真っ直ぐ見たときに左外斜視が見られ、右を見たときに左の内転制限が見られます。上を見たときには左の上転制限が見られ、下を見たときに左の下転制限が見られます。左を見たときだけ正常な動きが見られます。

動眼神経麻痺の原因

動眼神経麻痺の原因には、脳動脈瘤・脳腫瘍・脳梗塞・頭蓋内圧亢進・外傷性による脳内病変などが挙げられ、糖尿病による神経異常でも症状を引き起こします。

動眼神経麻痺の治療

まずは原因疾患の治療を脳外科や神経内科中心に行います。
眼科では症状の変動がなくなれば複視の軽減の為プリズム眼鏡などを処方する場合もあり、発症後3ヶ月~半年経過しても斜視や眼瞼下垂が残る場合は手術を行うこともあります。

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