眼科で使われる言葉の意味「は」

眼科で使用される言葉や病名、目に関する部位の名称など、眼科で使われる言葉の意味を「は」の段について簡潔に説明しています。

言葉の意味

「あ」「か」「さ」「た」「な」「は」「ま」「や・ら・わ」

「は」から始まる言葉

白内障 (はくないしょう)
眼をカメラに例えると、レンズの部分にあたる水晶体に、何らかの原因で濁りが生じた状態のこと。
昔は「しろそこひ」とも呼ばれていました。物がぼやけたり、すりガラスを通したように霞んで見え、光を眩しく感じることもあります。
白内障について詳しく
バックリング手術 (ばっくりんぐしゅじゅつ)
裂孔原生網膜剥離の治療で行われる手術。強膜内陥術。
網膜にできた裂孔(穴)の部分の強膜を外側からバックルと呼ばれるシリコン材で内側に押し込むことで、網膜剥離を復位させます。
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ハードコンタクトレンズ (はーどこんたくとれんず)
角膜より小さいサイズで、水分をほとんど含んでいない素材でできているコンタクトのこと。
酸素の供給率が高く取り扱いがしやすい半面、激しいスポーツには向かず、使用感には慣れが必要となってきます。
はやり目 (はやりめ)
急性結膜炎や流行性角結膜炎の総称として呼ばれます。診断を受けると感染力が非常に高い為、幼稚園や保育園、学校では出席停止の指示が出ます。
瘢痕 (はんこん)
火傷や切り傷等が治ったあとにできる傷跡のこと。
PRK (ぴーあーるけー)
視力を矯正するための角膜屈折矯正手術のひとつ。
レーシックと異なり、角膜にフラップを作りません。 角膜屈折矯正手術について詳しく
光凝固術 (ひかりぎょうこじゅつ)
レーザー光線で網膜を凝固治療です。網膜剥離の治療等で使用されています。
飛蚊症 (ひぶんしょう)
青空や明るい所、白い壁を見た時に、視界に糸くずや黒い影・虫のようなものが見え、視線を動かすと一緒についてくるような症状が挙げられます。
これらの原因は硝子体の濁りからくるもので、光を通してその濁りの影を見ている為、視界に浮遊物が見えるような自覚症状が出てきます。
多くの場合は加齢による生理的なものですが、中には病的な場合もある為、症状を自覚したら一度眼底検査を受けることをお薦めします。
飛蚊症について詳しく
鼻涙管 (びるいかん)
眼頭に位置し、眼と鼻を繋ぐ涙の排水溝の役割を果たしている部位のこと。
涙を流した時に鼻水が出やすくなるのはこのためです。何らかの原因により鼻涙管が塞がれてしまうと、流涙が激しくなります。
フィッティング (ふぃってぃんぐ)
眼鏡のかけ具合を調整すること。またコンタクトレンズを装用する際に、対象のレンズが角膜に適しており、無理なく自然に眼にフィットした状態であるかを確認することを指します。
フォークト-小柳-原田病 (ふぉーくとこやなぎはらだびょう)
メラノサイト(メラニンという皮膚や毛、眼の網膜に存在する黒色の色素を生成する色素細胞のこと)に対する各組織の色素細胞が自己免疫の作用によって破壊される病気です。
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VDT症候群 (ぶいでぃーてぃーしょうこうぐん)
長時間のパソコン作業等を行うことで発症する身体的・精神的疾患の総称です。疲れによる充血や霞み、視力低下のほか、肩こり、吐き気等の症状が出ます。
(※VDTとはコンピューターやテレビゲーム等、画面を表示する機器のこと)
VDT症候群について詳しく
プール熱 (ぷーるねつ)
夏風邪疾患の一つで、アデノウイルスによる感染症。咽頭性結膜炎とも呼ばれています。
4~5日間潜伏した後、突然38~40℃の高熱が続き、喉の腫れや結膜炎を引き起こします。
浮腫 (ふしゅ)
顔や手足等、全身に起こるむくみのこと。
フックス角膜内皮ジストロフィ (ふっくすかくまくないひじすとろふぃ)
フックス角膜内皮ジストロフィとは、角膜内皮細胞に異常をきたす遺伝性の疾患です。
角膜内皮細胞とデスメ膜との間にコラーゲンが沈着した突起がみられ、次第に内皮細胞障害をきたします。
初期段階では角膜内皮の色素沈着がみられ、進行すると突起が増加し水疱性角膜症をきたします。
フックス角膜内皮ジストロフィについて詳しく
ぶどう膜 (ぶどうまく)
眼の部位である虹彩・毛様体・脈絡膜の総称のこと。
眼の仕組みについて詳しく
ぶどう膜炎 (ぶどうまくえん)
ぶどう膜に炎症を起こす疾患で、霞み・眩しさ・充血・痛み・急激な視力低下が起こります。
全身疾患が原因で発症する場合が多く、一度状態が改善しても症状を繰り返すことがあります。
ぶどう膜炎について詳しく
フリクテン性結膜炎 (ふりくてんせいけつまくえん)
フリクテン性結膜炎は、角膜(黒目)や結膜(白目)に小さな白色の水泡ができる病気です。
フリクテン性結膜炎について詳しく
フルオレセイン (ふるおれせいん)
角膜の傷、潰瘍、角膜ヘルペス、ドライアイ等の診断の為に使用される薬品のこと。
また、静脈に注射して行う血液造影検査にも使用されている。
ベーチェット病 (べーちぇっと病)
ベーチェット病は、眼や全身の皮膚、粘膜に様々な症状が繰り返し起こる原因不明の全身疾患です。
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閉塞隅角緑内障 (へいそくぐうかくりょくないしょう)
緑内障の1つ。角膜と水晶体の間にある隅角が虹彩に塞がれることによって、通常排出される房水が眼内に溜まり、眼圧が上昇してしまう状態のことをさします。
レーザーで虹彩に孔を開け、房水の通りを良くすることで眼圧を下げていく治療法があります。レーザーを行っても眼圧が下がらない場合は、点眼使用または手術での治療が必要となってきます。
緑内障について詳しく
ヘルペス性角膜炎 (へるぺすせいかくまくえん)
ヘルペス性角膜炎とは、単純ヘルペスウイルスが角膜(いわゆる黒目)に感染することによって発症するもので、眼の痛み・ゴロゴロ感・充血・涙・眩しさ・まぶたの腫れなどが症状としてでてきます。
ヘルペス性角膜炎について詳しく
変視症 (へんししょう)
網膜の中心にある黄斑部にむくみや剥離が起こることで発症するもので、文字や画像が歪んだり曲がって見えたり、大きさが変わって見えるといった症状が起こります。
放射状角膜切開術 (ほうしゃじょうかくまくせっかいじゅつ)
近視眼の角膜の屈折を変えることで視力を回復させる手術法です。
しかし、角膜をかなり深く傷つけなければ屈折の度が変わらないこと、また屈折度が安定せず逆に遠視になってしまうという危険性もある為、医師とよく相談した上での検討をお薦めします。
膨疹 (ほうしん)
皮膚がやや盛り上がった状態になり、真皮の上層にしか発生しないのが特徴です。短時間で状態が改善します。
変視症 (へんししょう)
物が歪んで見えたり、大きさが違って見えたりする症状のこと。
網膜の中心である黄斑部に軽度のむくみや剥離が生じている際に起きます。また、過労やストレス、脳の病気から症状が出る場合もあります。
※変視症の発症病名例:加齢黄斑変性、黄斑膜(網膜前膜)、黄斑浮腫etc.
ボーマン膜 (ぼーまんまく)
角膜を構成する層のひとつで非常に細いコラーゲン繊維が不規則に層状になっている厚さ7~14µmの薄い膜です。
房水 (ぼうすい)
眼球を満たしている体液のこと。常に眼球内を循環することで酸素や養分を補給させたり、眼圧を保つ働きをしています。
発赤 (ほっせき)
皮膚や粘膜の炎症によって現れる症状で、皮膚の一部が充血して赤くなった状態を指します。